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「カラダの関係」だけではなくて…

近年急速に店舗数を伸ばしつつある女性用風俗、略して「女風」――。ある経営者によると、その世界は、ここ数年で大きく様変わりしつつある。

2、3年前までは、女性用風俗の数は都内でもわずか約5、6店舗だったが、現在では100店舗ほどがひしめき合い、それぞれの店舗がキャストの個性を打ち出しながら、しのぎを削っている。店舗数が増えているということは、それだけ女風を求める女性たちも増えているということだ。

女性は何を求めて女性用風俗を利用するのか、その実像に迫った。

ある女性用風俗経営者に聞いた

女性用風俗「FOUNDATION」は、コロナ禍にありながらも予約状況は上々で、順調に売り上げを伸ばしているという。

「FOUNDATION」のHPには、ジャニーズ系の草食イケメンから、ガッチリとした体格のワイルドなマッチョ系など、多種多様な男性の写真が並んでいる。プロフィールには、年齢、身長、体重、性格などとともに、顏のタイプがさわやか系、子犬系、韓国系、王子系、スポーツマン系など、これでもかというほど事細かに分類されている。

さらに、各セラピストからの「私と一緒にベッドの上で非日常の素敵な一時を過ごしませんか? イチャイチャしながら濃厚なキスをして乱れ合いましょう」「献身的な愛撫で身も心もトロトロにします! 疲れている、癒されたい方は是非僕を選んでください!」など、甘い誘惑のメッセージも記されている。

女性たちはスマホの画面を片手にセラピストを吟味し、予約が取れたら駅などでセラピストと落ち合って、ホテルへ向かう。そして、「セックス以外」の甘い時間を過ごす。

本物の彼氏や恋人のように

「FOUNDATION」の経営者であるAさんは、さわやかな40代のイケメン男性だ。聞けばAさん自身も経営に携わる前は、セラピストとして働いていた経験があるという。その経験をもとに現店舗を立ち上げた。

女性の利用者が「女風」を求める動機について、Aさんはこう語る。

「女性用風俗を利用するお客様の目的は、性欲やストレスの解消、寂しさの解消、経験豊富なセラピストに触れてみたいという興味、主にこの三つですね。男性用風俗に比べると、性欲だけを解消したいというお客様は少ないと感じます。心を満たされたいという方が7割で、純粋な性欲解消は3割といったところです。一番は、心の安定だと思います。利用者の多くが、心を回復されたいと思っているのではないでしょうか」

一番多いニーズは、セラピストと本物の彼氏や恋人のようにイチャイチャして、疑似恋愛を楽しみたいというものだ。もちろんそれだけでなく、会っていきなり犯されたい、男性を縛りたい、ビンタして欲しいなどなど、女性たちの要望は多種多様で、時にはアブノーマルなこともある。そうした要望にも、セラピストが承諾すればできる限り対応しているという。

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女風の利用者には、既婚女性も多い。特に切実なのは、セックスレスだ。

中には、夫公認で女性用風俗を利用するという女性もいる。男性のほうが「どうしても、そういう気持ちになれない」ため、外での性欲解消を容認している夫婦である。たいそうな年の差カップルかと思えばそうでもなく、同世代で夫婦仲も悪くない。むしろ女風に通ったおかげで夫婦円満となり、家庭生活も幸せになったという女性たちの本音も、ここでは当たり前のように飛び出す。

男性との接点がなかった人も…

「FOUNDATION」利用者の9割を占めるのは20代~30代の女性だが、約1割は、60代以上の女性である。中高年女性の利用の動機は様々だ。

ある60代独身女性は、男性との接点が40年以上なかった。そのため、勇気を振り絞って、この世界に足を踏み入れた。

女性は、20代で海外旅行に行ったときに、偶然居合わせたアメリカ人男性に肩に手を触れられたことが忘れられずにいた。大きな男性の手に触れられたときの、ドキッという胸の高鳴り――その感覚が頭を離れない。その後、ずっと男性との縁はなかったが、あの強烈な体験は長年、脳裏に焼きついている。

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「私、まだ恋愛できるのかな」

そう思ってネットの海を漂っていると、女性用風俗にたどり着いたという。

女性用風俗では基本的に、全身の揉みほぐしなどを行った後、希望に応じてバイブやローターなどのおもちゃを使用したり、口や手を使って女性を快感に導いていく。

「その方の場合は、おもちゃは使わないで、手も深くは入れずに、ゆっくりと様子を見ながら施術を行っていきました。ちゃんと気持ちよくなっていただけたと思いますね。そのあとも何度もリピートしてくださったので。『老後の楽しみが増えた』といってもらえて、嬉しかったですね」

女性は、全てが終わると、「まだ私でも大丈夫なんだと思いました」とすっきりとした笑顔でつぶやいたという。ずっと心の中に封じ込めてきた性的な欲望を実現させたことで、自分の心と体とまっすぐに向き合うことができ、自分を縛っていた枷がようやく外れたような感覚だったのかもしれない。

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「悲しみを癒す」役割もある

「寂しいから呼んじゃった」「寂しいから一緒にいて」「寂しいから今すぐ来てほしい」

「寂しい」という言葉は、女性用風俗利用者の根源的な感情ともいえるかもしれない。それほど女性たちは、セラピストにこの言葉をよく漏らす。

別の60代女性は、母親が亡くなった喪失感から、セラピストを連日呼ぶようになった。

「そのお客様は、母親と死別して、ひとり身になったので寂しいんだと言っていました。年齢的にもセラピストのことが、子供みたいな感覚なんだと思います。そういうお客様は、施術より、心のケアをメインに行います。一緒にテレビを見たりして、穏やかな時間を過ごすんです。

心のケアを求められることは、女風ではけっこう多いんですよ。この仕事は、一種の社会貢献なのではないかと思うことも度々あります」

家族や友人を亡くした後に体験する悲しみや喪失感、罪悪感などの情緒的反応を、「グリーフ(悲嘆)」と呼ぶ。グリーフ状態はいつかは終わる。しかし、その回復の過程においては、誰かと思いを共有することも大切だ。

そうした遺族の心の状態に寄り添い、回復のサポートを行うことをグリーフケアと呼ぶが、その女性にとって女性用風俗は、そんな機能を果たしていたのではないだろうか。

女性が求めるのは外見だけじゃない

「FOUNDATION」でトップクラスの人気セラピスト、Bさんにも直接話を聞くことができた。

どんなイケメンが現れるのかと内心ドキドキしていたが、Bさんは意外にもいわゆるジャニーズ系とか、いかにも女性を知り尽くしていそう、というタイプではなかった。

ラフなTシャツに黒髪のBさんは、気取ったところもオラついたところもない。一言で現すと、女子会に混じっていても全く違和感がないような、穏やかなタイプの癒し系。話し方もとても丁寧で、とにかく優しそうだ。そこがきっと魅力なのだろう。

本人に職歴を聞くと、女性が多い職場で働いた経験が多く、初対面の女性とも気軽に打ち解けられる聞き上手が売りだという。彼が同店でナンバーワンだという事実からも、女性が求めるものが決してビジュアルのみではないことがわかる。

そんなBさんを指名する利用者には、一晩を一緒に過ごす「お泊りコース」を希望する女性も多い。当然ながら拘束時間が長いため料金は跳ね上がるが、それでもBさんと長時間一緒に過ごしたいのだ。

「お泊りコース」を指定されると、Bさんは女性の自宅に行き一緒にご飯を食べ、一緒にテレビを見、お風呂に入ってベッドで横になり、女性を抱きしめて眠りにつく。ただ心を許しあった恋人同士のように過ごす。

「女性の日常の中に僕が一緒にいる感じですね。一緒にシャワーを浴びて、一緒に寝て、朝ご飯を頂いて、朝になると『じゃあね』と仕事に出かけるみたいにして帰る。一緒に暮らしている感じです。寝るときはくっついて、ハグしたり、腕枕しながら寝るんです。本当に彼氏の役割ですよね」

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同店では、性感コースの他にデートのみのコースもある。8割の利用者は性感コースを選択するが、2割はデートコースを選ぶという。

コロナ禍の真っただ中に、Bさんとのデートコースを指定した妊娠中の女性がいた。

「その方は、もちろん結婚していて旦那さんがいる。だけど旦那さんがモラハラ気質で、うまくいっていないと言っていました。そのうえコロナ禍で、旦那さんがテレワークでずっと家の中にいて、ストレス発散する場が全然なかったみたいです。長時間顔を合わせているのでイライラして、喧嘩が絶えなかったらしいです」

Bさんと女性はホテルに入ったが、もちろん性的なことは何もしなかった。Bさんは、ただ彼女の話を否定することなく親身に聞いて、最後は笑顔で別れた。

筆者の周りにも、コロナ禍で離婚の危機を迎えた夫婦がいる。溜まりに溜まった夫婦間のストレスはどこかで吐き出さないと、マグマのように膨れ上がり、DVなど最悪な形で現れることもある。

誰にも言えない思いを聞いて欲しい、癒されたい――。女性にとって、Bさんと話している瞬間は、唯一の心安らぐ時間だったに違いない。待ち合わせの時に凝り固まっていた彼女の表情が、別れるときにスッとほぐれているのを感じて、Bさんは心の底から良かったと思ったという。

透けて見えるのは「女性の生きづらさ」

女性たちは何らかの「救い」を求めて、女性用風俗を利用しているということだ。

結婚生活、育児といったしがらみは、そう簡単に放り出すわけにはいかない。人間関係の不和や、不条理を抱えたまま生きていかざるを得ない。しかし、矛盾をひとりで抱えこむ苦しみは耐えがたい。その穴を埋める何かが、ひとときでも救いをもたらしてくれる誰かが必要になる。

心が折れそうなときは寂しさを埋めてほしいし、勇気づけてほしい。心を許せる誰かと触れ合いたい――。それは当たり前の欲求である。女性用風俗は、そんな女性たちの心と体の両方に寄り添い、そっと背中を押すような役割を果たしているようだ。

しかし、女性用風俗が近年増え続けているという事実は、それが苦悩する女性にとって一種の「逃避先」としても機能していること、生きづらい女性を取り巻く環境がより厳しくなっていることもあぶり出している。

今日この瞬間も、女性たちはセラピストと過ごすわずかな非日常のひと時で、身も心も脱ぎ捨てている。性欲も苦しみも、むき出しの「本当の私」になる。そして、「私、まだ頑張れる」と自らをリセットし、再び日常という終わりのない戦いに戻ってゆく。

活況を呈する女性用風俗――それは、現代社会が女性にとって逃げ場のない戦場であること、女性たちが心身両面での救いを切実に求めていることの、残酷な証なのかもしれない。

彼女たちが女風で解放される、身近な男たちで満足できない欲望

日常への性への不満の解消する存在としての女風。

女性の心身のオアシスとして女風の人気と評判の「FOUNDATION」

なぜ「FOUNDATION」のセラピストが女性の支持を受け、愛されているか?

ある女性の話だが、初対面なのに、「私の体を10回くらい扱ったことがあるみたいだった

というのだから、すさまじい。

そして、お客たちの幸せそうなコメントが印象的である。男性の風俗客が抱きがちな罪悪感や劣等感とは、彼女たちは無縁だ。

中には、セラピストにひたすら感謝している女性もいた。

何でも、お客から知り合いのセラピストを「FOUNDATION」に紹介することまで起きているという。

また、セラピストからセラピストを「FOUNDATION」に紹介する口コミまで発生するほどの優良店のようだ。

こちらにレベルの高いセラピスト志望の男性が次々訪れ、より一流の男性になっていく全貌がわかるらしい

↓↓↓↓

https://the-found-ation.net/lp2tj909

女風「FOUNDATION」とは、恋愛感情や夫婦の絆だけでは味わえない、新たな種類の快楽を提供してくれる場所である。

そして、女性用風俗が拡大している背景には、これまで抑圧されてきた女性の欲望が解放されつつあることも忘れてはならない。

浮気でも売春でもなく、より手軽な方法で女性たちは心身の満足を得られるようになってきた。「FOUNDATION」は時代の最先端から、社会の多様性に応えるからこそ支持されているのかもしれない。

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